最近、食欲が沸かない、夜眠りが浅い、なんとなく元気が出ないといった事が続いていませんか。仕事や人間関係、様々な緊張やストレス、生活習慣の乱れにより自律神経のバランスも崩れがちになります。分かっているけど、今の環境すべてを一気に変えることは難しいのが現状です。出来ないからやらない・・・・そのままでは現状は変わりません。
日常的ケアとして、身近で簡単に取り入れられることならどうでしょうか。私たちが日頃何気なく目にしている「色」。実は、この色の持つ力が、ストレス軽減や健康作りに関係しているんです。この色の力を活用した健康作りをご紹介いたします。
アドバイス アトリエ エルフィン代表
カラーコンサルタント 鷹柳 越子 先生
私たちが日ごろ目にしている「色」を使って健康になれるって本当ですか?
色は光の一部 普段、意識することを感じる時は少ないのですが、色は光の一部だということです。色は、光の中で人が目で見える部分を波長の違いで分けて名前を付けたもの。光は電磁波ですので、私たちが色を感じる時、目で見るだけではなく身体で色を受け止めています。皮膚からも色を吸収しているんですよ。そして、色の違いによって私たちの身体は様々な反応を起こしています。色や光の明るさは健康を左右するホルモンの分泌や自律神経に影響を与えています。ですから色による身体の反応を知れば、健康的に過ごす手助けになることが沢山あると思います。
例えば、赤と青を考えてみましょう。赤色は、自律神経の交感神経を刺激します。そうすると体温は上がり心拍数も上昇します。脳からアドレナリンが分泌され興奮状態になっていきます。一方、青色は、副交感神経を刺激し、血圧や体温を下げます。鎮静効果があり気持ちなどを安定させる作用のあるセロトニンの分泌に関係する色です。インテリアなどでは熱い夏には青色系のカーテン、秋冬になると赤や橙の暖色系のカーテンに替えるということはよく聞く方法ですが、これは色で体感温度が変わるという一例です。ということは、冷え性で血圧の低い女性は青系を使い過ぎずに暖色系の色を適度に使うと良いという場合が考えられます。何か元気がでない、という時も赤のほかにオレンジ、黄色等の色は活力や元気、明るい気分を引き出してくれます。
緊張やストレスをほぐす効果のある色は?
緊張やストレスをほぐすという意味では、刺激が少ない色、安らぎや安定を感じる色が効果的です。青色は鎮静効果という意味で緊張を鎮める色ですが、緑も目に優しく安らぎを感じさせる色でもあり、心身のバランスを整えてくれます。ベージュも刺激が少なく、緊張をほぐし安心感を得られる色です。人の肌の色というのは一番安心を覚える色なのかもしれません。
食欲を上げたい時に使うと良い色は?
食欲を上げたい時は暖色系の色で、特に黄橙が効果的です。食欲を増進させるグレリンというホルモンに関係します。食事に柑橘系のフルーツをプラスしたり、ランチョンマット、テーブルコーティネートに取り入れると気分も明るく楽しい食事になりそうですね。
快適な睡眠をとる為に取り入れたい色は?
心身共にリラックスできる事が大切です。寝室やリネン類に青、緑、ベージュ、ブラウン系の色をおすめします。強い赤は興奮状態になりリラックスできませし、紫も感受性が高まり気分の安定には向かない色です。そして、寝る前には照明も穏やかさを感じる電球色で抑えめにするとよいでしょう。
睡眠のリズムを整え、眠りを促すにはメラトニンというホルモンが大切と言われています。明るい昼間には抑制され、夜になると分泌されるホルモンです。青色はメラトニンの分泌を促す効果がありますので、眠気を誘う色ともいえます。ただし、青色も明るい光になってしまうと逆に覚醒効果を発揮しますので、注意が必要です。ご存知の通り、スマホやパソコンからは、ブルーライトと言われる高エネルギーの光が発せられますので、寝る前のスマホやパソコンは出来るだけ控えましょう。
いかがでしたでしょうか。日頃当たり前として見ている色ですがこの様にそれぞれのホルモン働きをかけるすごい力を持っているんですね。この色の効果を知ることで日常の生活空間やオフィス、デスク回りの小物、食事の時などに上手に取り入れ、身近に出来るストレスケアのツールとして活用して行きましょう。日常も快適に仕事の能率も上がるかもしれませんよ。
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